2018年03月31日

845 12年間を振り返って

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 私が校長に就任して12年が経ちました。就任当初、本校の建学の精神「明るく 清く 凜々しく」を受け継ぎ、いかに社会貢献する人材を育成するかに腐心し、粉骨砕身努力してまいりました。思い返せば、就任当初まず心を砕いたことは教職員のベクトル合わせでした。このために『凡事徹底』を掲げて次の五つのことがらを全員で実践しました。つまり、「校歌を大きな声で歌えること」「校章をつけること」「さわやかな挨拶ができること」「整理整頓ができること」「感謝の心を持つこと」です。当たり前のことを当たり前にできること、簡単なようで実は大変なことです。そして、凡事徹底がなされない組織では、いかに優れたビジョンを持ち、立派な目標を掲げたところでそれらを実現させることは不可能です。また、これがなされている学校でこそ、学んだ知識が本物になり、知識が智慧に変換され、机上の知識や理論からは生まれないオリジナルな智慧が醸成されるものです。この取り組みにより、「チーム明秀」の基礎が出来上がり、学校全体に明るさが生まれて、スポーツや進学実績に希望の光を見えてきました。

アクションプランM'2017 最終年度

 学校改革の成果が形になり始めた2013年、教職員が知恵を出し合い策定したのが「アクションプランM'2017」でした。これは具体的な数値目標を掲げて、本校の夢を皆さんに示し、実現を自らの使命とするものでした。当時から本校教育の目標は「骨太の全人教育」の実現でした。先の見通しにくい現代社会において、次の四点を目指して教育しようというものでした。つまり、@将来にわたり学び続ける力の育成(知育)Aどんな逆境にあっても他者と協同してより良い社会の形成に参加できる主体の育成(徳育)B基本的な生活習慣の確立や運動に親しむこと等による健全な心身の育成(体育)C言い訳を探し中途半端であきらめることを潔しとせずに何事にも全力で取り組む姿勢(卓越性の追求)です。このような教育のもとに具体的な目指す学校像を設定しました。それが「品格ある進学校」「生き抜く力の育成」「面倒見のよい安全安心な学校」です。これらの実現のために数値目標を設定し、ベクトルを合わせて教職員一同一丸となって取り組んだのがアクションプランでした。県北地域はけんかでも少子化による生徒減、学校再編が特に激しい地域です。このような地域で私立高校が認知され選ばれる学校となるための具体的条件を網羅してアクションプランは策定されました。その具体的な目標を次に紹介したいと思います。
 全日制課程では東大を筆頭に国公立大学90名以上の合格、スポーツ・文化では全国高校野球選手権大会、全国高校サッカー選手権大会、吹奏楽部東関東大会の出場など「県北地域の明秀から全国区の明秀へ」を目標に生徒募集を含めて教育に励みました。また、通信制課程では「面倒見のよい安全安心した学校」を掲げて、一人ひとりが明るく輝くためのスマイルサポーター制度を導入し、生徒在籍数500名を目標にして取り組みました。全日・通信課程とも策定当初は、かなり背伸びをした数値目標でしたが、学園の総力をあげて取り組んだ結果、個々の数値目標には未達の項目もありますが、当初はまず無理だろうと思われた項目も実現し、目指す方向性に誤りはなかったという確信を得ています。2015年9月には創立90周年記念式典も成功裡に終え、その後も安定した入学者数を確保し、学業、スポーツ文化共に成果をあげています。これは生徒・保護者・教職員のベクトルを合致させることに成功した成果と思っています。次に主な成果を列挙します。
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<2013年度>
・全日制課程
新入生徒数361名・総生徒数884名
アクションプラM'2017スタート
高萩キャンパスに男子寮「明高館」を新築
初めて大阪大学に合格
・通信制課程
年度末在籍生徒数499名
全国定通体育大会男子バスケットボール部出場
<2014年度> 
・全日制課程
新入生徒数354名・総生徒数995名
運動部の大活躍
(女子ゴルフ部創設・春季大会出場、女子バスケ県3冠、サッカー総体準優勝、
野球秋季大会準優勝、ソフト新人大会優勝)
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ST・Sコースカナダ語学研修型修学旅行始まる
・通信制課程
年度末在籍生徒数480名
全国定通生活体験発表茨城県代表
全国定通体育大会男女バスケットボール部出場
<2015年年度> 
学園
2号館・別館耐震改修工事完成、90周年記念式典挙行、90周年記念誌出版
高萩キャンパス2号棟改修
・全日制課程
新入生徒数352名・総生徒数1054名
オーストラリア州立バーンサイド高校とフレンドシッププログラム提携
運動部の大活躍
(女子ゴルフ個人でIMGA世界ジュニア選手権日本代表、全国高校総体に団体4部・個人1部が出場、野球部が夏の選手権大会で準決勝進出、サッカー県2冠・初の全国選手権大会出場、女子バスケ県3冠)
初の東北大学合格 国公立大学合格者39名
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・通信制課程 年度末在籍生徒数474名 
後期から高萩キャンパス2号棟及びグランドで集中スクーリングを開始
全国定通生活体験発表茨城県代表
<2016年度> 
・全日制課程
新入生徒数397名・総生徒数1065名
制服改正
2学期制に変更
高萩キャンパスに野球場竣工
運動部の大活躍
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(野球夏季県大会準優勝・秋季県大会優勝、サッカー県新人戦で初優勝、卓球部男 女県新人戦男女団体優勝 高卒で本校初のプロ野球選手誕生
初の東京工業大学・慶應義塾大学合格 国公立大合格者72名
・通信制課程
年度末在籍生徒数543名
全国定通体育大会柔道部男子個人出場
<2017年度 2018.1.31現在>

・全日制課程
新入生徒数382名・総生徒数1097名
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高萩キャンパス明高館増設(収容定員192名)
運動部の大活躍
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(全国サッカー選手権大会でベスト8、野球部が第90回記念選抜大会初出場し2勝しベスト16、女子ゴルフ部全国大会出場・女子プロゴルファー誕生)
・通信制課程
年度末在籍生徒数(年度当初在籍生徒数505名)

アクションプランM'2017最終年度
アクションプランM'2020、そして創立100周年
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未来の不確実性から日々の生活不安が強まる今日、今求められる教育とは何か?これは私たちに突きつけられている大きな課題です。2025年の創立100周年までには15歳人口の減少、グローバル化への対応、大学入試改革・高等学校教育の品質保証等、教育界の大波がおしよせてきています。この波に押し流されることなく更なる発展を目指して時代や社会の要請に応える教育活動を展開すべく「アクションプランM'2020」を策定しました。これは「M'2017」を精査した内容から、未達項目の再チャレンジと達成した項目のブラッシュアップを図り、明秀学園のブランド力強化を目標としています。私たちはこの期間を先に述べた教育界の大波にむけて学園の基礎体力を蓄える準備期間と位置づけ、新時代に対応するために必要な課題と対応策を検討し、2025年に向けたロードマップを作成します。M'2020はM'2025に大きくジャンプするためのホップ・ステップに当たる行動計画と言えましょう。現代は伝統や前例では乗り越えられない時代であり、少し先を見通して決断していくしか方法はありません。そのためには不断の見直しが不可欠であり、常に本校を取り巻く内外の情勢、現時の本校の立ち位置を確認し続けながら教育活動を展開してまいります。独自の理念に基づき時代に阿ることない教育が行えること、柔軟な経営が展開できること、教育への思いを直截に実現できること、これらは私学の強みと存在意義です。教育への多様な思いを抱き本校に関わる全ての人々の努力のベクトルを一致させ、これからも挑戦と改革、創造をたゆまず重ねて行き、来る創立100周年に燦然と光を放ち、永遠に輝く明秀を実現することを念願しています。皆様には一層のご理解とご支援を頂きたく存じます。
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最後になりましたが、この3月31日で校長職を退きます。12年も長きに亘り校長職を務められたのも、小野理事長を始め理事、評議員、監事、教職員、在校生、同窓会、PTA、地域の関係者すべての皆様から支えられたからこそと感謝申し上げます。ありがとうございました。
温かい言葉かけがあり、私が育てて頂いた明秀学園日立高等学校に多少の恩返しのできるポジションを与えていただきましたので、今後もできる限りの応援をしていきたいと思っています。
posted by 中原 昭 at 18:39| 徒然日記